用語集
魔法コーヒー
魔法薬とコーヒーを専用の窯で混ぜることによって作り出されるコーヒーのこと。一般的に、いわゆるコーヒーには目を覚ますといった意味での覚醒作用があると言われているが、魔法コーヒーは飲んだ者の魔力を覚醒させる作用がある。魔法コーヒーはその有する効果の強弱によって、1〜9までのグレード(数字が大きくなるにつれ、効果が強い。)が付されている(グレード管理は政府によって行なわれている。)。1〜4グレードまでは、その者の魔力に対しての覚醒効果が薄く、サプリメント程度の効果しかないため、一般消費者でも購入することができる。一方で、5〜9グレードまでは、その絶大な効果から、魔力が覚醒した結果、飲んだ者は、容姿も含め、「覚醒状態」に変化し、一時的に強大な力を得る。そのため、原則としてバリスタの資格を有するものしか飲むことは許されない。中でも最高グレードとして位置付けられている9グレードは、8グレード以下の魔法コーヒーとは、その効果の面でも一線を画している。8グレードまでは、飲用者由来の魔力を覚醒させるに過ぎないが、9グレードとして認定されている魔法コーヒーは、特殊な配合により、その中に異世界の住人の力を宿しており、飲むことで、飲用者由来の魔力のみならず、異世界の住人の持つ力を一時的に飲用者の魔力として取り込むことができるという特徴がある(詳しくは「9グレードコーヒー」を参照。)。なお、余談ではあるが、全く魔力を有さない人間が飲んだ場合は、いかなるグレードであっても魔力覚醒効果は得られない。そう、ゼロはいくら掛けてもゼロなのである。
バリスタ
魔法界におけるバリスタは、魔法コーヒーの専門家を意味する。国家資格であり、そもそもモカデミアの入学資格となっている。バリスタの仕事は大きく分けて二つであり、一つは魔法コーヒーの研究・発展、もう一つが魔法コーヒーの普及・推進である。バリスタは、原則として、資格取得時から2年間は最低でもモカデミアに所属し、2年が経った後は、そのまま所属していることもできるが、独立してフリーになっても良い。バリスタの中でも研究をメインに活動したい者はモカデミアに所属したままとすることが多いが、他方で、普及・推進に努めることを活動の主としている者は、フリーになる者も多い。特に近年は普及・推進の一つの形として、バリスタリーグが開催され、人気を博していることから、バリスタリーグでの活動を中心とする者が出てきており、フリーの方がスポンサーがつきやすい等の観点から、フリーになる者の割合が増加傾向にある。
モカデミア
魔法珈琲専門学校の通称である。学校ではあるが、同時にバリスタの所属機関としての側面を持っている。学年はなく、あるのは所属年数の別のみで、バリスタ試験に合格した者は、まず国の認定を受けている4つのモカデミアのいずれかに入学することになり、そこでバリスタとして活動していくことになる(2年の在籍の後は、フリーになることも可能。)。国の認定を受けているモカデミアは全部で、西のウエストフォード学院、東のイーストンカレッジ、北のノアトン工房、南のサウラノ共立アカデミーの4つとなる。
ウエストフォード学院
ウエストフォードの街にあるモカデミア。創始者のフランシスカ=アックス、アイリーン=クレイグ、エリザベート=ジャスティスの3人の名にちなんだ3つの寮からなる全寮制。全モカデミアの中で、サウラノ共立の次に歴史が古い。そもそもサウラノ共立を創ったレイチェルの姿をうらやましく思った3人が、自分達も学校を作りたいと当時のウエストアイランド政府から半ば強引に資金を引っ張り、創立したのがウエストフォード学院となる。なお、ウエストフォード学院は女子校であるが、これは創始者であるフランシスカ、アイリーン、エリザベートの3人が、レイチェルも含め、ずっと女ばかりの中で生活していたため、今更、男に教えるのも面倒くさいというひどく適当な理由が発端であるが、今なお続いている。創立は1818年。
ウエストフォード
ウエストアイランドの中心部に位置する都市。ウエストフォードはもともとウエストフォード学院のお膝元として栄えた街であることから、学院を中心として街が展開されている学園都市として有名。街には魔法コーヒー関連道具の老舗や有名ブランドと呼ばれる店の本店が多く存在し、ヘイター魔法釜専門店やタンブラー専門店であるバレラオの本店が軒を連ねる。ウェストフォードの街は、地図上で、北を上とした場合に、南北に長い長方形の形をしており、北部にウェストフォード学院の敷地が存在、南部に街がある。街は縦に大きく6本の道が走っており、西から順に1番〜6番ストリートとなっている。
9グレードコーヒー
最高グレードの魔法コーヒー。通称、9グレ。魔法コーヒーを作る過程で、特殊なレシピを用いることで、魔法コーヒー内に異世界の住人を召喚し、その被召喚者の力を契約によって魔法コーヒー内に閉じ込めることに成功したコーヒーのこと。9グレードコーヒーを飲んだ者は、一時的に被召喚者の力を使役することができる。なお、稀に9グレードコーヒーの中に召喚された異世界の住人の中には、特定の者にしかその力の利用を許さない者も存在する。比較的よく知られている9グレードコーヒーとしては、武器の精霊が人の形を成して召喚されていることでおなじみのウェポンシリーズなどがある。
魔法コーヒーの優劣
魔法コーヒーの優劣は基本的にそのコーヒーが飲用者の魔力に与える覚醒効果の程度による。1〜4グレードのように飲んでも覚醒状態に移行しないものに関しては、基本的にすでにレシピが確立されており(例外はある。例えばレシピ集に無い配合で作ってみたものの、飲んでも覚醒状態に移行しなかったなど。ちなみに、こうした新レシピは魔法界統一政府魔法コーヒー管理部新レシピ登録課に届け出ることになっている。登録課において、4グレード以下の新レシピとして認定を受けたものだけ、商用として一般消費者に提供することができる。)、バリスタであれば、基本的には誰でも比較的安定して作れる(効果に、個人差や優劣があったとしても「君の淹れるコーヒーは格別に美味しいな〜」「えー他の人が作ったものと変わりませんよ〜」程度)。他方、5グレード以上のコーヒーに関しては、基本レシピ集は公的には存在しない。というのも、そもそも魔法コーヒーは全体として見れば、4グレード以下のものの方が種類としては圧倒的に少なく、基本的には作り方さえ間違えなければ、適当に配合しても魔力覚醒効果が生じてしまうからである。つまり、種類が多すぎてレシピ集が作れないということである。また、4グレード以下と異なり、同じ配合でも作り手によって覚醒効果にばらつきが出てしまうのも一つの理由である。そのため、5グレード以上、すなわち魔力覚醒効果がある魔法コーヒーに関しては、その優劣及びグレードは、4グレード以下とは異なり、覚醒状態でのテイスティング(バリスタ同士の戦いのことを「テイスティング」という。詳しくは、「テイスティング」を参照。)でその優劣を決する。昔の人曰く、「う〜んどっちが美味しいか、そして効果が高いか、ここまでくるとよくわかんないな〜、そんな時は拳で決めろーーー」。
テイスティング
5グレード以上の魔法コーヒーの優劣及びグレードを決めるために行われるバリスタ同士の決闘。闘技場において、3分1本勝負が一般的なルール。開始の合図とともに、自分の魔法コーヒーを飲み、覚醒状態に移行、実際に戦って、勝利した者のコーヒーがより優れていると認定される。
ヘイター魔法釜専門店本店
ウェストフォード市街にて商業店舗が軒を連ねる3番ストリートに位置する魔法釜専門店。創業者のジャスティン=ヘイターにちなんでこの名が付けられている。バリスタにとって欠かせない商売道具である魔法釜の言わずと知れた最高級ブランドである。その耐久性や質もさることながら、ヘイター魔法釜専門店を一躍有名にしたことで知られる、収縮機能(普段は手のひらサイズにもかかわらず、あらかじめ設定したパスワードを入れて投げると、大きくなるという機能)により、バリスタのうち、8割はヘイター製品を使っていると言っても過言ではない。年配のバリスタに言わせれば、「釜は重いから良いのに・・・最近の若いやつはなんて軟弱な」。
覚醒状態
5グレード以上の魔法コーヒーを飲み、自身の魔力を一時的に覚醒させた状態。溢れ出す魔力により、容姿が変化する。バリスタ以外は、オーバードーズ状態になる危険性がある他、一時的とはいえ、簡便に強大な力を手に入れることができることから、その使用を禁止されている。
魔法界
中世の時代に魔女狩りに嫌気がさした魔法使い族が、自分たちの住む新たな家という認識で別空間に作り出した世界。以後、魔法使い族は基本的に魔法界にて居住している。人間界とはゲートを通じ行き来することができるが、人間が迷いこむことはほとんどない。世界創造の際、あくまで広めの家が良いよね的な安易な発想で作ったため、魔法界は全体でも地球上の面積の約4分の1しかない。また、地球のように球状にはなっておらず、魔法界の端は光の壁となっている。魔法界は、全部で5つの大陸から構成されており、5大陸は全て楕円形、大陸間は海で覆われている(最も全体が球状ではないないため、ある意味では湖とも言える。)。大陸は、中央に位置するセントラルアイランドを中心とし、それを囲むように東西南北に4大陸が配置されている。人間界から魔法界へと迷いこむ者は多くないが、反面、魔法界から人間界へ行く魔法使い族は比較的多く、人間界へ出稼ぎに行く者もたまに存在する(もっとも人間界への行き来は政府により管理されており、無許可で行き来できるわけではない。)。また、行商人と呼ばれる業種が存在しており、人間界の物品を魔法界に輸入している。
異世界の住人
世界創造の際に、たまたま魔法使い族が見つけてしまった人間界の存在する空間とも魔法界の存在する空間とも違う他の世界の住人たち。魔法使い族が魔法界を創造した際に、その歪みの中に多くの別世界がすでにあることを発見、探索を試みている者もいるが、未だ謎に包まれた部分も多く、研究はそれほど進んでいない。
世界創造
魔法使い族が魔法界を作ったことを後の魔法界史研究者たちが名付けた呼称。人間界とは同じ時間経過をたどるも、別空間に存在する新世界を構築した。これだけのことをなぜ当時の魔法使い族が出来たのかは不明(まだ、世界創造が行われてから歴史的にはそれほど多くの時間が経っているわけではないにも関わらず、その方法が明らかになっていないのは、当時世界創造に関わった一部の魔法使い族がその真実を隠しているためと言われている。)。世界創造は概ね魔法使い族の思惑通りに進み、予定通りの世界が創られたが、一部予定外の事態も生じた(そもそも別空間に新世界を創造するとは言っても、この世に存在する空間は有限であり(人間族が人間界の存在する空間しか認識していないだけ。)、そこに新たに世界を創造する以上、すでに存在する他の空間に歪みが生じる。それは新たに創られた魔法界側にとっても例外ではなく、その結果として、予定外の事態が生じた。)。その一つが、魔法生物の出現である。そもそも魔法使い族は、魔法界に、生きづらくない程度に人間界と近い環境を作ろうと考えていた(生活環境を著しく変える気は無かったためである。)。そのため、人間界と同じように動植物も創造したが、そのうちの一部が、世界創造の折に、変質してしまった。これが、今なお、魔法界に存在する魔法生物である。こうした経緯から、魔法生物の出現は、魔法使い族にとっても予想外であり、想定されたものではないことから、全種類の把握はできておらず、今なお研究が進められている。
バリスタランキング
バリスタリーグのランキング。
バリスタリーグ
バリスタ達が己の魔法コーヒーの優劣を競うテイスティングをプロスポーツ化したもの。元々は、モカデミア内及びモカデミア間での魔法コーヒーの優劣を決するために行われていたテイスティングであるが、このエンターテイメント性に目をつけたプロモーター、ラッセル=エリンが発起人となり、テイスティングをプロスポーツ化した。基本ルールは、モカデミア内で行われるものと同じ3分1本勝負、リーグ参加者たちは、世界各地で行われる公式戦でポイントを稼ぎ、ランキングを上げていくことになる。参加資格はバリスタであればよく、モカデミア必須在学期間中(2年間)でも参加は可能。
世界バリスタ評議会
バリスタを統括する評議会。評議会のメンバーは魔法界統一政府最高議長を評議員長とし、各大陸政府議長5名、各モカデミアの学長4名、有識者3名の計13名で構成されている。
タンブラー
コーヒーを液体の状態で入れて持ち歩ける容器。魔法コーヒー専用のタンブラーは魔法コーヒーを入れておくと、その味、効果をそのままに持ち歩くことができる。
タンブラー専門店バレラオ
言わずとしれた老舗魔法タンブラー専門店。装飾が豪華な他、品質に優れており、9グレードまで耐えることができる名品ばかりを取り扱っている。しかし、ちょっと高い。
行商人
人間界と魔法界を頻繁に行き来し、人間界の商品を仕入れ、魔法界で売っている商人たちのこと。行商人とは言っても、個人とは限らない。人間界の品は魔法界で比較的需要が高く、大きな商会ともなると、セントラルアイランドにビルを構えている。中でも業界最大手のスミス商会会長ジョン=スミスによれば、「同じものでも人間界での価値と魔法界での価値は違う。人間界では吐いて捨てるようなものでも魔法界では高値で売れるのさ。見てみろ、これがなんだかわかるか?人間界で道端に落ちてた食べかけのガムだ。これをこの前スティーヴのやつに見せたらなんて言ったと思う?『お前といると本当にお金がいくらあっても足りないよ。こんな素晴らしいもの、いくらかまだ言わないでくれよ、とりあえず今あるだけお金を持ってくるから。』だとさ。わっはっは。笑いが止まらん。こんな商売やめられんね。」
フランシスカ寮
ウエストフォード学院の寮の一つ。始まりのバリスタのうちの一人で、ウエストフォード学院の創始者のうちの一人でもあるフランシスカ=アックスの名にちなんで名付けられた。シンボルビーストは馬。シンボルカラーはグリーン/イエローとなっている。フランシスカ寮の生徒は、創始者であるエリカの意向を汲み、比較的エリカと似た性格として、「活発でバランス型、真面目で誰とでも仲良くできる人」を集める傾向にあるが、アイリーンとエリザベートに言わせれば、「あんたのどこが真面目なの?」とのことである。
バリスタ試験
バリスタの国家資格すなわちモカデミア入学資格を得るための試験。試験は、全4日間(最初2日間を終えた後1日休みを挟むため、休みを入れれば全日程5日間)にて行われる。3日目までは実技試験(1日目コーヒー系実技、2日目魔法薬系実技、3日目体力系実技)となり、最終日が筆記試験となる。つい最近までは試験の順序が異なり、筆記試験が1日目となっていたが、筆記試験を暗記に頼る者が後を絶たなかったことによるバリスタの基礎知識不足を重く見た試験委員会により、試験日程が改定された。「はぁ・・・せっかく完璧に暗記してたのに、3日目の体力系で全部忘れたし・・・試験委員会のバカヤロー!」(後のフランシスカ寮エ○カ=バック○○○○さん、試験会場にて)
始まりのバリスタ
魔法界で最初に魔法コーヒーの開発・実用化に成功した4人の魔法使いのこと。フランシスカ=アックス、アイリーン=クレイグ、エリザベート=ジャスティス、レイチェル=ノーマンの4人。後にフランシスカ、アイリーン、エリザベートの3人はウェストフォード学院を、レイチェルはサウラノ共立アカデミーを創立する。
サウラノ共立アカデミー
サウスアイランドに位置するサウラノの街にあるモカデミア。創始者は始まりのバリスタのうちの一人レイチェル=ノーマンである。今では始まりのバリスタなどと呼ばれている4人が魔法コーヒーの実用化のため、日夜研究や材料探しの旅に明け暮れていた頃より、そもそも教育分野に進みたかったレイチェルが、魔法コーヒーの開発・実用化に成功したことを機に、サウラノの街で市民から資金援助を得る形で創立したのが、サウラノ共立アカデミーである。なお、サウラノ共立は共学となっている。ちなみに、その後、サウラノ共立アカデミーでのレイチェルの姿をうらやましく思った3人が、当時のウエストアイランド政府から半ば強引に資金を出させ、創立したのがウエストフォード学院である。現在では、サウラノ共立も国家認定モカデミアとして、サウスアイランド政府から資金提供を受けており、創立当初のような完全な市民モカデミアというわけではないが、今なお市民との距離が近いモカデミアとして知られている。
アイリーン寮
ウエストフォード学院の寮の一つ。始まりのバリスタのうちの一人で、ウエストフォード学院の創始者のうちの一人でもあるアイリーン=クレイグの名にちなんで名付けられた。シンボルビーストはオジロジカ。シンボルカラーはマリンブルーとなっている。アイリーン寮の生徒は、創始者であるアイリーンの意向を汲み、比較的アイリーンと似た特徴として、「優美なスタイルを有するお姉さん系」を集める傾向にあるが、フランシスカとエリザベートに言わせれば、「優美は言い過ぎよね〜」とのことである。
エリザベート寮
ウエストフォード学院の寮の一つ。始まりのバリスタのうちの一人で、ウエストフォード学院の創始者のうちの一人でもあるエリザベート=ジャスティスの名にちなんで名付けられた。シンボルビーストは豹。シンボルカラーはレッド/ホワイトとなっている。エリザベート寮の生徒は、創始者であるエリザベートの意向を汲み、比較的エリザベートと似た特徴として、「プライドの高いお嬢様系」を集める傾向にあるが、フランシスカとアイリーンに言わせれば、「確かにプライドは高いわね、いい意味とは限らないけど」とのことである。
フランシスカ寮制服
フランシスカ寮の制服は、フランシスカ寮のシンボルカラーを基調としている。一説によれば、フランシスカ=アックスが好んで着ていた魔法衣のデザインを今の時代に合わせて簡素化したものと言われている。ストラスブール洋品店で購入することができる。
アイリーン寮制服
アイリーン寮の制服は、アイリーン寮のシンボルカラーを基調としている。一説によれば、アイリーン=クレイグが好んで着ていた魔法衣のデザインを今の時代に合わせて簡素化したものと言われている。ストラスブール洋品店で購入することができる。
エリザベート寮制服
エリザベート寮の制服は、エリザベート寮のシンボルカラーを基調としている。一説によれば、エリザベート=ジャスティスが好んで着ていた魔法衣のデザインを今の時代に合わせて簡素化したものと言われている。ストラスブール洋品店で購入することができる。
魔法使い族
魔法界に住む人間族の亜種。基本的に人間族を魔法使い族は同じ身体構造であるが、その違いは、魔力の有無である。なぜ魔力という力が魔法使い族には備わっているかは未だ明らかにされてはいないものの、一説によれば、魔法使い族はいわゆる人間族とは異なり、遺伝子内に特殊なエネルギーを発する遺伝子を生まれつき有しており、そこから発せられるエネルギーが魔力であると言われている。
エルフ族
人間族にとって亜種である魔法使い族の中で、特に高い魔力を有して生まれた者たちを言う。初めは突発的にその特徴を持った者が生まれるが、その後、エルフ族の特徴は遺伝する。エルフ族は高い魔力を有しているものの、その反面、身体的に免疫構造が弱く、限られた地域内でないと長く生きることができない(ただし、ハーフエルフの場合は別である。もっとも、エルフ族はその身体的特徴ゆえに魔法使い族とはあまり共存しないため、ハーフエルフが生まれることは滅多にない。)。
魔法釜
魔法コーヒーを作るための専用釜。魔法道具に分類され、その使用には、微々たるものではあるが、魔力が必要となる。
バリスタ法
バリスタの資格やその決まりを定めた法律。有名な条文としては、第1条(バリスタの使命)や、第72条(非バリスタ行為)などがある。
バリスタ試験法
バリスタ試験について定めた法律。
魔法コーヒー基本レシピ集
魔法コーヒーのレシピを記載したテキスト。1〜2グレードまでのコーヒーの主なものが網羅されている。全13巻。
魔法コーヒー上級レシピ集
魔法コーヒーのレシピを記載したテキスト。3〜4グレードまでのコーヒーの主なものが網羅されている。全13巻。
チャンピオンズトーナメント
バリスタリーグ年間チャンピオンを決める、年末の祭典。チャンピオンズトーナメントの出場権は、その年のバリスタランキング上位8名に付与され、トーナメント方式で対戦、その優勝者がその年のバリスタチャンピオンとなる。
オーバードーズ
キャパシティを超えて魔法コーヒーを飲んでしまった場合に起こる、魔力が暴走するとても危険な状態のこと。増幅された自身の魔力に身体が耐えられないため、そのまま放置すると身体が崩壊し、死に至る。
重覚醒
魔法コーヒーを一度に2杯摂取し、それでもオーバードーズに至らず、覚醒状態を維持できた場合をいう。基本的にキャパシティが大きいと言われる者であっても、2杯以上飲んで覚醒状態を維持するのは難しいとされる。むしろ重覚醒を可能とさせるのは、キャパシティの大小ではなく、飲み合わせであり、相性の良い魔法コーヒー同士の飲み合わせにより、一度に2杯以上飲んでも覚醒状態を維持することが可能となる。1杯による覚醒に比べ、その覚醒効果は絶大である。
キャパシティ
一度に許容できる魔法コーヒーの量。俗に言う魔法コーヒー適性にあたる。魔法コーヒーは原則としてグレードが高くなればなるほどその負担も大きくなることから、そもそもキャパシティの小さい者は高グレードの魔法コーヒーを飲むことができない(オーバードーズしてしまうため。)。キャパシティは数値ではなく、ランクで分けられ、キャパシティランクがA以上の場合、とりあえず9グレード以上の魔法コーヒーを飲んでもオーバードーズには至らないと考えられている。なお、バリスタ試験は、キャパシティランクA以上の認定を受けていないと、そもそも受けることができない。
ウエストアイランド
魔法界で西に位置する大陸。首都は、ハルバード。ウエストフォード学院のあるウエストフォードの街が有名。農業地帯が多い。
ノースアイランド
魔法界で北に位置する大陸。首都は、バスティア。気候は北部に行けば行くほど寒い。
セントラルアイランド
魔法界で中央に位置する大陸。首都は、セントラルシティ。魔法界の中心地。様々な企業が軒を連ね、官公庁がそびえ立つ。
サウスアイランド
魔法界で北に位置する大陸。首都は、サウラノ。気候は南部に行けば行くほど比較的暑い。
イーストアイランド
魔法界で東に位置する大陸。首都は、ボーク。工業地帯など機械産業や金融業などが盛ん。
魔法界統一政府
セントラルアイランドに置かれた魔法界全土を束ねる行政機関。各大陸政府の上級機関にあたり、統一政府の長は魔法界統一議会の中から選定される。
各大陸政府
各大陸に置かれた行政機関。各大陸の首都にその本庁舎が設けられている。
ジャスティン=ヘイター
魔法釜職人で、ヘイター魔法釜専門店の創業者。元々はフランシスカの幼馴染で、魔法道具工であったが、フランシスカに「うーん、コーヒーと魔法薬をただの釜で混ぜてもやっぱダメなのよね〜。ジャスティン!、仕事をあげるわ、私のために釜を作りなさい!」と言われて、しぶしぶ作り、たまたま作れたことが元々の始まり。その後、店を開き、店は魔法コーヒーの普及とともに急成長、世襲制の元、今では言わずと知れた一大ブランドとなった。ちなみに、その後、魔法釜自体は質を問わなければ、比較的簡単に作れることが判明し、多くの同業他社が生まれることとなったが、それでもなお、ヘイター魔法釜専門店を押しも押されぬ一大ブランドとして確立させたのは、収縮機能を発明し、魔法釜に採用した孫のジョージ=ジャスティン=ヘイターによる功績が大きい。
ニール=バレラオ
魔法タンブラー専門店バレラオの創業者。本人のルーツは人間界のインドにあることから、品質もさることながら、豪奢な装飾が人気の理由。
ウエストフォード創立祭
ウエストフォード学院の創立記念日に行われるお祭り。ウェストフォードが学園都市であることから、街をあげて盛大に行われ、祭当日には多くの観光客で賑わう。
カフェ=フランシスカ
フランシスカ寮が経営するカフェ。カフェの運営は各寮の必須在学期間者が行う。
カフェ=アイリーン
アイリーン寮が経営するカフェ。カフェの運営は各寮の必須在学期間者が行う。
カフェ=エリザベート
エリザベート寮が経営するカフェ。カフェの運営は各寮の必須在学期間者が行う。
ウエストフォード学院図書室
4大モカデミア随一の蔵書数を誇るウェストフォード自慢の図書館。禁書棚も多く、よく図書館に通う生徒でもその全てを把握している者はほとんどいない。
ストラスブール洋品店
アン=ストラスブールが経営する洋品店。ウェストフォード3番ストリートに軒を連ねる。服屋というよりは、ウェストフォード各寮の制服を取り扱っている店である。
ウェルドナードバーガー
行商人であったビル=ウェルドナードが人間界でお金の大半を落とし、途方に暮れてた際、その姿を見かねた親切な人におごってもらった○クド○○ドのハンバーガーが忘れられず、これを魔法界で流行らせようと考え、魔法界で始めたハンバーガーチェーン。当初若者に人気が出るかと考えていたが、実際には予想に反して、比較的高齢の方に大人気に。いつも店内の平均年齢が異常に高いことから、道行く若者が「いや、まだたいして歩いてないじゃん、お前もうウェルド行った方がいいんじゃねぇの?」なんて話を聞くこともチラホラ。
パティスリーテスタ
カリスマパティシエであるテスタロッサ=カリーニが経営するケーキ屋。ウェストタイムスで取り上げれたことから、連日大行列となっている。ウェストフォード3番ストリートにある。ちなみに隣にあるカフェフランシスカの店員エ○カ=バック○○○○さん(本人匿名希望)に話を伺ったところ、「お客を取られてうんざりしてます。何でたかがケーキにあんなに並ぶのか理解に苦しみます。えっ、私ですか?まぁ、一応食べましたけどね。記事が出た翌日に。」とのことです。
校内ランキング
バリスタリーグとは異なり、ウェストフォード学院校内で行われるテイスティング戦のランキング。校内ランキングの対象者は必須在学期間内の者のみ。テイスティングで勝つということは、すなわち、より良い、より美味しい魔法コーヒーを淹れたということと同義のため、このランキングは成績に大きく影響する。必須在学期間内であってもバリスタリーグに参加できるため、そちらを優先させたがる者いるが、成績に直結するため、無下にもできないのが現状である。
校内ランキング戦
校内ランキングに反映されるテイスティング公式戦。基本ルールを採用し、3分1本勝負である。
世界バリスタ学会
魔法界全土のバリスタ(特に研究をメインにする者達が中心)によって構成される魔法コーヒーの研究機関。
イレギュラーワン
特殊な魔法薬を混入することにより、本来4グレード以下のレシピであるにもかかわらず、無理やり覚醒状態に移行させる効果を持った魔法コーヒー。イレギュラーワン取締法により、その所持、譲渡、譲受、製造、使用の全てが違法である。
セントラルフィールド
チャンピオンズトーナメントが行われる会場。セントラルシティにあり、バリスタリーグの聖地である。
トップ4
バリスタランキング上位4人のことを言う。
スミスタワー
スミス商会会長ジョン=スミスがセントラルシティに有するタワー。贅の限りを尽くした作りであると有名。観光名所となっており、観光客は2階以上は入れないが、1階までは入ることができる。「小さい頃親父に言われたよ。トイレに行くならスミスタワーで行っておけって。あそこのトイレは綺麗だからだってさ。」
マリッサ=マクマホン
ウエストフォード学院第2代学長。通称「押しつけられた人」。ウエストフォード学院を本当の意味で作った人として知られる。学長としての在任期間は12年と歴代学長の中で最も長く、マリッサが在任期間中に学長の在任期間は最大4年ということが定められ、現在まで踏襲されている。マリッサは、ウエストフォード学院の1期生であり、フランシスカ、アイリーン、エリザベートに直接師事した人物としても知られる。しかし、むしろウエストフォード学院の運営を半ば強引に押しつけられた人としての印象の方が後の世では強く語り継がれている。マリッサの自伝によればこう述べられている。「私は今でも自分が学長に就任した日のことを忘れません。ウエストフォード学院が作られて3年ほどが経った日のことです。あの日、学長室へ呼ばれた私は、3人の初代学長から突然『マリッサ、あなたを学長にするわ、あとは任せた♪』と言われたのでした。唖然とした私は、その場を去ろうとする御三方を引き止め、必死にその理由を尋ねました。そうしたら、御三方は、こう述べたのです。そろそろ学校にも飽きたから、引退しようかと思ってと。私は呆然とただ去っていく御三方を前にその場に立ち尽くしかありませんでした。ですが、御三方がそのような行動に出られた理由はすぐにわかりました。学長室の机の上を見ると、レイチェルさんから来た手紙が置いてあったのです。子供ができましたと言う内容で、旦那さんと3人で写る仲睦まじい写真付きの手紙が。あとで、他の生徒に聞いたところ、昨晩、フランシスカ先生のような声で、レイチェルめー、また先を越されたーと言う叫び声が聞こえたとのことでした。その後、御三方の行方は知れません。風のたよりでは、エリザベート先生はなんでも名家に嫁がれたとか、アイリーン先生は元々興味のあった奇妙な形のケトルを探しに行ったところ、そのケトルに魅せられ、ケトル職人の家にそのまま嫁いだとか、フランシスカ先生はご兄弟はおりませんでしたが、アックス家は継がず、結婚を機にどこか田舎の方に行かれたなどということは聞いておりますが、真実かどうか定かではありません。」。

「エリカさんのそのバッグ、なんで斧のマークがついているんですか〜?」「う〜ん、よくわからないんだけど、これもこの前実家から送られてきて、使わないのも勿体無いから使ってるだけなんだけど・・・たぶんお母さんが蔵かなんかで見つけたんじゃない?」
魔法界天候局
魔法界の天候を管理する官庁。世界創造の際に、球体にしなかったことから、天候が地球のようには動かないため、人工的に天候を管理している。その割には、おかしな天気も多いが、天候局広報課によれば、「甘やかしてはなりません。」とのこと。
レイ=キュラーズ
ウエストフォード学院現学長
魔法道具工
杖や魔法釜などの魔力を使用して使うことを想定した道具を作る職人のこと。魔法使い族は、魔力を体を覆うように帯びているが、それだけではただ帯びているだけであるので、これを一点に集め、動きを生み出す動力とするための媒介が魔法道具となる。
魔法界電力局
魔法界の電力を管理する官庁。魔法界においても当然魔力だけで全ての動力を賄うことはできないため、発電所があり、その管理をしている。電力局の見学ツアーに行くと、「魔力があるし、電力なんていらないじゃん?そこの僕、そんなわけないでしょ、魔力は基本的には体内から出るんだよ、もし魔法界全体の動力を魔力で賄おうとしたら、死者が出るからー」という説明をしつこいほどされる。
魔法道具
杖や魔法釜などの魔力を使用して使うことを想定した道具。基本的な作りは、魔力の道標となるクリスタルが道具内に入っており、そこに魔力が集まる仕組み。
魔法界通信局
魔法界の通信関連を管理する官庁。
魔法界電波局
魔法界の電波放送を管理する官庁。現在魔法界ではキー局として、1つの官営放送と、4つの民間放送が存在する。
魔法パーフェクトTV
魔法界の放送局。通称、「マホパー」。キー局ではない有料放送チャンネルとなっている。「現在、マホパーではバリスタリーグ全試合生中継」
人間界への渡航に関する法律
行商人が人間界に行く際の決まりについて定めた法律。通称、「人界渡航法」
人間界での活動に関する法律
行商人が人間界で活動する上での決まりについて定めた法律。通称、「人界活動法」
人間族
人間界に住むいわゆる人間のこと。そう、あなたのことです。
人間界
人間が暮らす世界。そう、今あなたのいる世界です。
魔法界統一政府軍
魔法界の警察組織。軍とは言っても、魔法界は創界以来、分裂することもなく、統一政府のもとで統治されてきており、大きな争いも起きてないことから、いわゆる警察組織としての存在意義が強い。また、魔法生物の駆除等も業務の一環である。最近では、魔法コーヒーの普及に伴い、一般魔法装備よりも覚醒状態になった方が戦闘力が高いことも多いことから、凶暴な魔法生物の駆除任務においては、バリスタに同行を依頼するケースもある。
魔法生物
世界創造の際に生まれた人間界には存在しない生命体。まだ全種類が発見されているわけではなく、今なおその生態は研究途上のものも多い。中には凶暴なものいることから、魔法界統一政府軍の駆除対象となることも多い。
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